こんにちはー!ぼらです!(boralog_0310)
こんにちはー!ぼらです!前回の記事から3ヶ月以上経過しているなんて…!!この3ヶ月の間に引っ越すことが決まり、新しい家を探し、幼稚園を探し、職場に退職届を提出して…など我が家ではたくさんの変化がありました。みなさまいかがお過ごしでしょうか?
おかげさまで夫のうつの状態はとても改善し、個人的にはもう薬を飲まなくてもいいのではないかと思う程度に!しかしこれからドイツは暗くて寒い冬に向かっていきますので、春が来るまで薬は飲み続けることになりました。
ドイツの冬は本当に暗くて病気じゃない人でもメンタルをやられますもんね…!
さて今回の記事では夫が7週間うつ病のためにクリニックに行ってきたときのお話です。ドイツのクリニックではどんなことをするのか紹介します。
※正しい医学の表現はよくわからないのであしからず。
ドイツの精神科のクリニックは二種類
ドイツの精神科のクリニックには入院するタイプとクリニックに通うタイプの二種類あります。入院タイプには本当に症状が重く命の危険がすぐ隣にある人たちが行くのだそう。ドイツ全地域で入院病棟の空きはなく、入院できるまでに4,5ヶ月待ちということもざらにあるのだそうです。
夫は通うタイプのクリニックに行くことに!
夫がうつ病だと診断されたのが2023年12月末。そしてクリニックに行くことになったのがなんと2024年7月中旬!!もうどういうことかサッパリ理解できませんよね。
12月に心療内科でうつ病を診断されたとき、クリニックに連絡してもらってウェイティングリストに入れてもらったはずだったのが、3月に確認の電話をしたら「え?ありませんよ?」と言われてその時に申し込むはめに。(ドイツあるあるです)
そしてそこから電話を待つこと3ヶ月半、6月末に通うタイプのクリニックから電話が来て、「7月からクリニックに来てもらうことになりそうです」というお達しが…!
待つこと実に半年強、長かった…!
ドイツにある精神科のクリニック
基本的に車で行くのはNG!
通うタイプのクリニックはドイツ語でTagesklinikといいます。まずクリニックに行くには基本的に自分で運転していくのはNG。理由は服用している薬によっては運転するのが危険なこともあるからだそうです。そのためみんな自転車や徒歩、電車でクリニックに通います。
夫はそこにいるクリニックにいる人たちのなかで一番薬の量が少なく、運転することは一切問題ないと自分で伝えて許可してもらったそうです。
朝は8時30分くらいまでに行く!
朝は人によって少し違うようなのですが、早朝に検査や先生と予約がない人は基本的に8時30分から45分にクリニックに行きます。血液検査などがあるときは7時50分までに行くことも。といっても10人中3人時間通りにくればいいほうで遅刻してくる人が多数なのだそう。
体が重くて朝起きられなかったり、次の日が来ることが怖くて夜眠れず、朝時間通りに起きられない人も少なくないのだとか。
我が夫、無遅刻無欠席皆勤賞。少し早めに帰らなければいけないときは予め先生に伝えてすぐ了承を得てきて、ちょっと面白かったです。
ドイツにある精神科クリニック一日の流れ
8時45分までにクリニックに到着
9時半くらいまで朝の散歩
9時半から10時半 授業
10時半から11時半 授業
11時半から12時半 お昼ごはん
12時半から13時 自由時間(お昼寝OK)
13時から14時 授業
14時から14時半 帰りの会
一日の流れはだいたいこんな感じ。授業は数種類あって、体を動かすセラピー、心理セラピー、自分と向き合うセラピー、作業するセラピー、頭を動かすセラピーとざっくり分けるとこんな感じ。週ごとに時間割が配布されます。
体を動かすテラピー
体を動かすテラピーでは日本でいう体育のような感じ。みんなでとにかく体を動かすことが目的。ボールゲームをして負けたらダッシュをしたり、エアロビクスのようなことをすることも。
しかしここは学校ではなくクリニック、そしてドイツ。体型が大きい人が多いわけです。基本的にみんな運動不足で足腰が弱く、クリニックで行われる簡単な運動でも足が痛い腰が痛いと大変なのだそう。チーム戦が行われることも多く、夫は他の患者さんに少し気を遣いながらすることもあったのだとか。
心理セラピー
心理セラピーでは「自分が辛い状況に陥ったときどうやって対処するのか」「うつに陥っていくサイクルはどういうものか」などうつがどういう病気なのかを理解し、自分なりの対処法を見つけようという感じ。患者の人からすると「それができればうつにはならんのだよ」「いや、言ってることは分かるけどね」という感じのセオリーのお勉強。
先生の気持ちも患者さんの気持ちも分かるなぁ…!
自分と向き合うセラピー
これは「自分がどうして病気になったか」「どういうきっかけがあって辛くなったか」などを他の患者さんに話しながら自己理解を促すセラピー。
過去の辛い記憶を思い出すのでどの患者さんもこのセラピーのあとは暗くなりがちなのだそう。夫自身もこのセラピーが一番辛かったそうで、このセラピーがある日は帰ってきてからの機嫌も悪かったです。
作業するセラピー
作業するセラピーは鞄を作ったり、石を削ったり、絵を描いたりとなにか作業するセラピー。夫はここで絵を選択して新しい自分の才能に気づいた模様。クリニックに通ってる時期はクリニックでお絵描きするのが一番楽しみだったそうです。
患者さんのなかには一時間一心不乱にずっと意思を削っている人もいたのだそう。
すごい集中力…!!
頭を動かすセラピー
頭を動かすセラピーでは二桁の足し算引き算をしたり、このアルファベットから始まる食べ物を名前を言う!など脳トレのようなイメージ。週に一回か二回あったかな。簡単なようでもパッと言われるとすぐに反応できないことってありますよねぇ!
水曜日はカフェや遠足
毎週水曜日はカフェに行ったり電車に乗って少し遠くの庭園に行くこともありました。行くのは強制ではなく、行きたい人はどうぞ!というスタンス。
聞いている私からすると楽しそうだな♪なんて思ったのですが、病気の人からすると「電車に乗るのが怖くて眠れない」「人がたくさんいる場所に行くと思うと緊張して眠れない」など、心の中を重くしてしまう要素になるようで、それでも頑張ってチャレンジしてみるのだとか。
私も人がたくさんいる場所は苦手だから確かに緊張するかも…!
退所の方法
ドイツにある精神科クリニックの退所方法は、医院長と話すことです。夫が行った通うタイプのクリニックでは本人がもう必要ないと思えばいつでも終わることができるそうです。
夫の場合はクリニックに通っている間に新しい仕事が決まり、新しい家が決まり、新生活を始める時期の目途が立って現職場に退職届を出す目途が立ったので退所しますという流れになりました。
患者さんによっては毎日12時に来て1時間で帰ったりする人もいて、そういう人は強制退所になります。クリニックにくる人は病気だというのは百も承知の上ですが、前向きな姿勢が見られない人はクリニック側も面倒見切れないのだそうです。
精神科のクリニックに行って意味はあったのか?
クリニックに行ってみてどうだった?意味があったと思う?
うん、意味はあったと思う。絵を描いてるときは頭の中がスッキリして無心になれる。新しいストレス解消法が見つかった。
夫はクリニックに行って良かったそうです。夫はクリニックの中で一番症状が軽く、先生はちょっと困ったのだとか。
調子はどうだい?
とてもいいです!
いいことは素晴らしいんだけど、その返事だと病気手当を申請する書類をどう書けばいいか困るんだよね…!
と言われたそうです。そう、クリニックにいる患者さんに「調子はどう?」と聞いて「いいです!」と返事するのは夫一人。他の患者さんは大体「最悪です」「あまりよくないです」という返事。
良いならなんでクリニックに来てるんだい?って感じですもんね。
でもクリニックに入るまでに7ヶ月もかかってますから!!この間に私は夫をマルタ島に連れて行き、一人で日本に遊びに行かせ、好きなことだけをさせてるんだからそりゃあ少しは元気になるでしょうよ!!という気持ちもあったり。
話す=離す
夫は自分からいろいろと話すタイプではありませんが、クリニックでいろいろな患者さんと話して(強制的に)いろんな経験談を聞き、また自分の経験談を言葉にして話すということすべてが良かったのではなないかな。
私は「話す=離す」と思っていて、辛いことや苦しい気持ちは話すことでその辛い気持ちが少しずつ離れていくと信じています。夫も辛い経験を何度も話して、苦しい気持ちを離していったのかななんて思ったり。
寒くて暗いドイツの冬、辛いことや苦しいことは言葉で話して、暗い気持ちを離していきたいものですね♪
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