こんにちはー!ぼらです!(boralog_0310)
2024年がスタートして一週間。日本では予期してなかったさまざまなことが起こっていて、ニュースを見るのが苦しい日々が続いていますね。被災された方々が一日も早く安心して生活できますように。。
さて、我が家での最近のニュースといえば夫がうつ病になりました。最近というか遡って去年の10月あたりから体調に異変が表れており、うつ病と診断されたときには何も不思議ではありませんでした。
うつ病は誰でもなり得る病気なのにもかかわらず、血が出たり目に見えて変化が分かるわけではないので、周囲の人から理解されにくい病気です。
この記事ではドイツで精神的に苦しくなってきたときや助けが必要なときの行動の仕方について、夫がとった行動を順番に紹介していきます。
うつ病の兆候、夫の場合
最初の症状は耳鳴り
2023年10月
なんか最近耳鳴りがすごくするんだけど…。
ある日を境に夫は毎日耳鳴りがすると言い始めました。耳鳴りは通常キーンという感じの音でしばらく放っておけば治まりますよね。しかし夫の場合はドカンドカンと頭の中を殴られる感じの音だったそうです。
24時間ずっと耳鳴りがするわけではなく、音が大きい時もあれば小さい時もあって、音がしない時間もあったそう。しかし夜眠る時間になると音が大きく、うるさくてちゃんと眠れない日々が続きました。
次の症状はめまい
耳鳴りが始まってから数週間後、激しいめまいに襲われた夫。仕事中に起こってしまい少しうずくまってしまうほどだったそうです。
耳鳴りとめまいと聞いて「もしかしてメニエール病かな?」なんて思っていたら次の症状。
次の症状は吐き気
どこの病院に行けばいいかなと考えていた矢先、今度は強い吐き気。とくに出勤する前や仕事中など強いストレスを感じたときに症状が出ていたようです。
その後120%の仕事ができなくなる
私の夫は常に120%のパフォーマンスをする人です。そのために自己管理を徹底し、少しでも風邪をひきそうならすぐに薬を飲んで生姜湯を飲み、体を温め体調管理には人一倍気を遣っていました。
しかし耳鳴りのせいで眠れない日々が続き、今までできていた仕事ができなくなりました。彼にしてはあり得ないミスをしたり、何を取りに来たか思い出せないなど、忘れっぽくなってしまったそうです。
うつ病になった原因
うつ病になった直接的な原因はうつ病になった本人にもなかなか分かりづらいものです。夫の場合は慢性的な睡眠不足と上司の仕事中の暴言ではないかと私は勝手に思っています。
慢性的な睡眠不足
私が去年の4月から働き始めたため、朝子供の支度を手伝い、幼稚園に連れて行くのが夫の仕事になりました。私が隣にいないと次男が6時半くらいに「ママぁあああああああああ」と叫ぶので、夫は夜中の2時くらいに寝て4時間弱で猛烈な叫び声で起こされる日々。
これも彼にとってものすごストレスだったのではないかと思います。今までは2時に寝ても8時半くらいまで眠れていたのが、2時間も減少。毎日少しずつストレスが溜まるばかりだったのかもしれません。
夫に対する上司の態度
夫の上司は悪い人間ではありません。困っている人がいればきっと手を差し伸べるタイプの人間です。が、しかし!いかんせん出身はバイエルン、ミュンヘン王国。俺様主義代表といえるような発言をすることもしばしば。
気に入らないことがあれば怒鳴り散らし、夫のミスではないことに対しても「お前がちゃんと教えてやれよ」「お前がもっとフォローしてやれ」と夫に八つ当たりすることも何度もありました。
夫の名前が雑誌に載れば「俺のおかげでお前の名前が載ったんだから俺に金を払えよww」など、夫の実力は認めつつもバカにしないと気が済まないんですよね。
今まではこういうイライラも睡眠を取ることで気持ちの切り替えができていたんだと思います。しかし夫は慢性的に睡眠不足。イライラをぶつけられ心に少しずつ溜まっていったのかもしれません。
メンタルが弱いからうつ病になるの?
うつ病と聞くと、お前の心が弱いせいだ!と言う人がいます。私の夫はドイツ生まれドイツ育ち。30年以上前からドイツで「外国人」「日本人」という枠の中で戦いながら生きてきた人です。
努力と実力で職業訓練を半年短縮して終わらせ、2018年には彼の仕事の分野で有名な賞も受賞しています。簡単に倒れるタイプの人間ではありません。
メンタルが弱いからうつ病になるというのはナンセンス。睡眠不足が続いている状況で強いストレスを受ける環境にいれば、誰でもなる可能性があります。
ドイツでうつ病かもと思ったときの動き方!
ここでは夫が行った順番で紹介します。
1ホームドクター(Hausarzt)に行く
2カウンセリングを予約する
3心療内科(Psychotherapeut)を予約する
1ホームドクターに行く
ドイツで何か病気になったときはとりあえずなんでもホームドクターに行きましょう。そのためドイツに住み始めたら、まずは良いホームドクターを探すことが超大事です。
夫の場合ホームドクターに「うつ病かもしれなくて…」と電話したところ、「よく来てくれましたね。大変でしたね」とドイツでは珍しくものすごく優しくされたそう。
ホームドクターでも抗うつ剤を処方してくれますし、薬の合う合わない、効く効かないもちゃんとフォローしながら治療してくれます。そしてホームドクターでセラピーの案内や心療内科の案内をしてくれたそうです。
病院に行くのにドイツ語で自分の状況を説明する自信がないかも…という人は、デュッセルドルフ、フランクフルトなどの大きな都市では日本語通訳がいる病院もあるので検索してみてくださいね!
2カウンセリングの予約
ホームドクターでうつ病だと診断されてカウンセリングに行くように教えてもらった夫。そしてカウンセリングの予約は一つではなく複数するように言われたそうです。
そのカウンセラーと相性が合わない場合を考えて複数予約しなさいとのこと。
カウンセリングの予約の仕方
予約の仕方はいろいろとあると思いますが、夫は116117のホームページを紹介されました。
116117とはドイツにおいて救急番号です。何か医療行為が必要で緊急なことがあればためらわずに電話してください!
116117のホームページでは自宅から近いホームドクターや心療内科、カウンセラーなどなんでも検索することができます。
新型コロナウイルスの影響でカウンセリングを希望する人が以前よりもはるかに増え、すぐに予約を取るのが難しい状況ですが、それでも必ず予約をくれる場所があるので諦めずに電話しましょう。
夫は12月初めから半ばにかけて電話をし続けて、十日後にひとつの予約、一ヶ月後にももう一つ予約が取れました。
実際行ってみてカウンセリングはどう?
夫が行っているカウンセラーの方は60代くらいの女性で、ものすごく親身になって聞いてくれるそうです。初めて行ったときはクリニックとかではなく、普通の一軒家だったので本当に場所が合ってるか心配だったそう。
最初のカウンセリングでは現在の状況やうつ病に至るまでの思い当たる原因などをゆっくりと話したようです。
カウンセリングの様子などはできれば別の記事にします。
それから週に一度のペースでカウンセリングに行っています。
3心療内科(Psychotherapeut)を予約する
116117のホームページで心療内科も検索し、電話してから二週間後くらいに予約が取れました。
私たちが住んでいるプファルツ州のある田舎では、どこのクリニックもキャパシティオーバーで、住所がその街にある人しか受け入れない!というクリニックも少なくありませんでした。
夫は奇跡的に隣町の心療内科に予約を取ることができました。
心療内科ではどうだった?
心療内科でもホームドクターやカウンセリングで話したように現在の自分の状況を軽く説明したようです。心療内科では機械的に入院の話をされたそう。
入院には家族や友達が入ることができない閉鎖病棟があること、家族が訪れることができる入院病棟もあること、ガッツリ入院という形にしなくても夜は家に帰って寝るというスタイルもあることなどいろいろ説明されたようです。
「入院するクリニックからそのうち電話が来ますので、そしたら予定を組んでください」と言われたようですが、2週間経った現在まだ電話が来ません。まぁドイツあるあるなのでもう少し待つことにします。
心療内科に行った日、夫は強制的にkrankを書かれたそうです。(日本語にすると何ですかね?病気の証明書?)
会社に提出するかしないかはあなた次第ですがkrank書きますね。
と言われたそう。この日からあと八日仕事をする予定だったため、一応社長に報告して残りの仕事をすることにしました。
うつ病は誰にでもなる可能性がある
ホームドクター、カウンセリング、心療内科すべての機関で直接的な表現ではないものの「自分の命を止めたいか」という質問をされたそうです。
夫の場合は「そういう気持になったことがあり、最近その感情が出てくる回数が増えた気がする」と答えたそう。この質問をされたときにYESと答えるともしかしたら強制入院が必要と判断されるのだと思います。
うつ病は誰にでもなる可能性があって、それは自分のせいではありません。まして心の中は自分にも見えないし周りにも見えないので、少し異変を感じても気のせいかな?と自分の気持ちを知らんぷりする人もいると思います。
実際に夫は「俺は強いからうつ病になるって思わなかった。ぼらがうつ病だったときにちゃんと治療させてあげなくて本当に申し訳なかったと思う。」と言ってました。
耳鳴りやめまいが続いたり、心のなかが重く暗い状況が続いたら、まずはホームドクターに行ってください。お願いします。
うつ病になってからの夫の様子や職場での雰囲気などは別の記事にします。
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